【第20回】 ヒアルロン酸てどんなもの?【2012年6月】

 ヒアルロン酸入りの化粧品を使用したり、整形でヒアルロン酸を打ってきたなどと言われますが、ヒアルロン酸とはどんな物質なのでしょうか?
 ヒアルロン酸は、人間の体の中では関節軟骨、関節液、目の硝子体(しょうしたい)などに広く散在する高分子グルコサミノグリカンです。極めて、保水性が高く1グラムのヒアルロン酸は、 2~6リットルの水に対し水和能を持つといわれています。また、非常に高い粘性(粘り気)と弾性(元に戻ろうとする力)があります。化粧品の成分にも含まれていてお肌のみずみずしさや弾力性を補います。
 他に、飲むヒアルロン酸もあります。経口摂取して腸管から吸収されたものは、血液に乗って皮膚や関節周囲に移行すると考えられていますが、軟骨のすり減る変形性関節症に関しては医学的効果は明らかでないとされています。それは関節軟骨には血管がなく、吸収された物質が到達しないからです。
 次回は整形外科で注射するヒアルロン酸についてお話しします。