今回は「湿布」についてお話しします。湿布は昔からある第1世代の「冷湿布」「温湿布」、消炎鎮痛の成分を含んだ第2世代の湿布があります。その名の通り「冷湿布」はメントールなどの成分で貼った後に冷感を感じるものですが、実際にはアイシングほどの冷却効果はありません。外傷後に「湿布をして局所を冷やしました」という患者さんがおられますが、ひやっと感じただけで実際はそれほど冷やすことになっていません。それに対し「温湿布」は唐辛子エキスなどを含ませて、皮膚の温感点を刺激し血流改善を促すものです。実際には貼った局所の温度はあまり変わらないといわれています。
第2世代の湿布は現在処方される湿布の多数を占めていますが、消炎鎮痛の成分を皮膚から吸収させることにより、局所の炎症を減らし、鎮痛効果を狙うものです。第2世代の湿布の中にも「温感」タイプも出てきており、症状によって使い分けが必要です。