今回は、「脂肪」についてお話しします。「内臓脂肪」とは腹部内や臓器、腸の周りに付くもので、一見痩せているように見える人でも蓄積していることがあります。それに対し「皮下脂肪」は皮膚の下の脂肪なので、蓄積すればぽっちゃり太って見えます。両者ともたまり過ぎるのは体にとって良くありません。
「内臓脂肪」がたまり過ぎれば、「脂肪肝」に代表されるように臓器の働きが悪くなることがあります。「皮下脂肪」がたまり過ぎれば体重増加となり、「腰痛」や「変形性膝(しつ)関節症」の原因となります。この二つの脂肪を減少させるには、適量の食事と、適度な運動習慣が必要です。無理な減量は体調を崩しますし、ハードな運動はかえって腰痛や膝痛の原因となります。
ただ、痩せ過ぎて「体脂肪率」が5%を切るようなアスリートは、感染症にかかりやすかったり、けがが治りにくいとの報告もあり、一概に脂肪を落とせばいいというものでもありません。適度な食事、運動で健康な体、痛みのない体を目指しましょう。