今回は、新しい外用薬(湿布)についてお話しします。整形外科で使用する外用薬とは、経皮的に薬剤を組織に吸収させ、炎症を軽減するものです。今までの湿布は、痛い所に何枚でも貼ってその効果を高めていました。
しかし、先月発売された湿布は、1日1回、最大2枚までという制約があります。それは湿布から組織への薬剤移行率が高く、関節内の滑膜や関節液での濃度が高まり、3枚以上貼るとその薬剤を内服した以上の組織濃度になるため、副作用の発現を防ぐ制限が設けられています。
また、この湿布を使用する場合は、内服での消炎鎮痛剤も使用しないこととされています。それだけ効果はありそうですが、適用が「変形性関節症」のみであるため、単なる腰痛や筋肉痛には使用できません。自分の痛みに合う外用薬なのか、一度主治医に相談してみるのもいいでしょう。